Rustic_ラスティック。経年変化。古き良き様子。
アメリカの田舎にある酒場の様な古くさくも美的で懐古的な趣を感じさせるルックスがたまらないのがこの“Rustic”です。
アンラッカー(Raw Brass)仕上げで管体表面にヴィンテージの風合いを感じさせるエイジング加工を施してあります。
このRusticの持ち味であるアンラッカー特有の枯れ感のあるサウンドは非常に心地よく、JAZZやPOPSから演歌まで、様々な音楽ジャンルで泣きのサックスサウンドが楽しめます。
そしてこのRusticの魅力は『最高にクイックなレスポンス』にあります。
息を吹き込み、その息が音に変わるまでのタイムラグが圧倒的に短く抵抗感やストレスが少ない軽い吹き心地に定評があります。
_____振動の全てを音に変えるアンラッカー加工
一般的なサックスの多くには楽器の外観の保護のためにラッカー塗装が施されています。
しかしラッカーは、リードで生まれ管体で増幅された音の振動を抑制吸収してしまう性質があります。この抑制された音の成分は倍音と呼ばれ音の臨場感や奥深さに大きく作用、抑制します。
またラッカーはサックスを吹き込ん際に感じる抵抗感を増幅させてしまう傾向もあります。
そのためRusticはラッカー塗装を行なっていないため、発音に際しても非常に軽やかでストレスを感じない吹き心地で演奏することが可能です。演奏する肺活的ストレスが少ないため長時間の演奏も苦ではありません。
またラッカーがないということは音色にも影響を与えます。
管体の振動を吸収してしまうラッカーがかかっていないため、生まれ出た振動の全てが音となって放出されます。
これによってラッカーによって抑制されてきた高次倍音が増えるためシャリっとした枯れた感じの響きが添加され渋さあふれる音色で演奏できます。
これがRusticの音色が有する渋さ、枯れ感の秘密です。
____キイやパーツに対するこだわり
キイの設計やタンポにもこだわりを持っており、タンポについてはイタリア製のピゾーニ社のプラスチックブースターのものを採用しています。
これによってはファジー&マイルドで濃密なサウンドが得られます。
またキイの操作性に関しても、手の小さな日本人でも取り回しのし易いコンパクトな設計になっておりますので女性の方でも安心してご使用いただけます。
特に右手のサイドキイやサイドF#などついてはROOTE 8のフラッグシップモデルである ”Authentic ”と同様に往年の名機たちに倣ったレトロなデザインを踏襲しております。
本当に良いものは時代が巡り巡ってまた新しい時代になっても再会できます。
往年のJAZZの巨匠たちが活躍した1940年代。
私たちが抱く故人とその音楽への追憶は新しい”モノ“だけでは為し得ません。
温故知新。
このRusticを吹きながら今までを振り返ってみてください。
追憶と現在の間に新しい何かが見えてくるかもしれません。